写真:福井達也

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福井達也

ポートレートや家族写真を中心に撮影活動しているフォトグラファー。バンタンデザイン研究所専門部を卒業後、広告代理店勤務を経て独立。母校で講師も行うなど幅広く活躍されている。

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はじめに

  • 「せっかくスケジュール調整してパスポートを作りに行ったのに、写真が規格外で申請受理されなかった。」

まさに、今そうなってしまった場合も、これから申請に行く場合も、パスポート写真が通らなかった時にどのようにしたら順調に対処できるでしょうか。

今回はそんな、パスポート写真の申請が通らなかった方に向け、あるいは不安に感じている方に向けて、対処法と撮影方法について解説します。

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目次

  1. はじめに
  2. パスポート写真には厳しい規格が多い
  3. パスポート写真が通らなかった際の対処法
  4. センターで通らないパスポート写真のよくあるNG例
  5. センターで断られないパスポート写真を撮るなら写真館での撮影がおすすめ
  6. パスポート写真が通らなかった際のまとめ

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パスポート写真には厳しい規格が多い

パスポート写真が通らなかった!対処法と断られない撮り方を解説1

パスポートの写真は、日本をはじめとして多くの国が国際民間航空機関(ICAO)が定めた規格に準じています。写真の基準を厳しくすることで、人物を識別することが簡単になり、誤認や不正な使用を防いでいます。つまり、身元確認の正確さと安全性の強化のための規格ということです。

さらに、パスポート写真から自動的に特徴を抽出し、データベースの他の写真と比較するバイオメトリクス(生体認証)のために、一定の品質が求められるようになりました。
そのため、厳しい規格がたくさんあるのです。
そんな、パスポート写真の厳しい規格を以下でまとめました。

  • 【サイズ】
  • └ 縦45mm x 横35mm
  • 【顔のサイズ】
  • └ 写真下端から額までの長さが32mm~36mm
  • 【背景】
  • └ 白または無地の背景
  • 【ポーズ】
  • └ 正面を向き、両眼はカメラを直視
  • 【表情】
  • └ 自然な表情、口は閉じている
  • 【頭部の装飾】
  • └ 宗教的理由以外では頭部の装飾(帽子やヘッドバンドなど)は不可
  • 【眼鏡】
  • └ 眼鏡をかけたままでも撮影していいが、レンズに映り込みや影がある場合は不可。
    また、眼鏡のフレームなどで目の部分が隠れてはいけない
  • 【撮影日】
  • └ 申請日から6ヶ月以内に撮影された写真
  • 【その他】
  • └ 写真は明るく、色調やコントラストが自然であること。また、光の反射や影がないこと

パスポート写真が通らなかった際の対処法

パスポート写真が通らなかった!対処法と断られない撮り方を解説1

厳しい規格が多いパスポート写真で申請不備により申請が通らなかった方。
「一体どうしたらいいんだ」と慌ててる方もいるかと思います。以下で紹介する2つの対処法で対応していきましょう!

(1) 通らなかった原因を加工修正して直す

まず、写真を加工・編集することで通らなかった原因に対処する方法があります。しかし、自分で行うには技術が必要なため、フリーのレタッチャー(写真編集者)に依頼するとよいでしょう。

ただし、パスポートの規格を理解しきってるレタッチャーは少ないので、再び通らない可能性も高くなります。依頼する前は、パスポート写真への対応が可能なことや、写真が不受理になってしまった場合の対応などを確認しておくと良いでしょう。

(2) パスポート写真を写真館で撮りなおす

確実にパスポートの申請を通す方法は、パスポート写真の厳しい規格を理解しているカメラマンに依頼することです。撮影からサイズの切り取り、写真内の顔の大きさまで、プロの技術力で満足いく写真を完成させてくれることでしょう。

センターで通らないパスポート写真のよくあるNG例

パスポート写真が通らなかった!対処法と断られない撮り方を解説4

外務省はパスポート写真のよくあるNG例を提示しています。
カメラマンの視点でわかりやすいように、

  • ・撮影方法や写り方
  • ・サイズなど

の写り方と規格別にまとめて解説していきます。
以下のNG例をチェックし、申請が通らないような写真を作らないようにしましょう。

【写り方】パスポート写真のよくあるNG例

自分では気にも留めていなかったり、これくらい大丈夫だと思っていた写り方が、パスポート写真の規格において意外とNGとなります。お客様からよく聞く5つのNG例を紹介します。

背景に首や後頭部の影が写りこんでいる

光の当て方や背景の設定が適切でない場合によく見られます。背景は一様で明るく、顔の後ろに影が落ちないように撮影する必要があります。

メガネのフレームや影が目にかかっている

カラー眼鏡は不可。メガネをかけている場合、フレームが目を覆ってしまうことや、レンズに反射による影が映り込むことがあります。ちょっとした調整が難しいため、特に困ることがない限り、眼鏡を外して撮影することをおすすめします。

カラコンをつけている

パスポート写真はあなた自身の自然な状態を反映している必要があります。そのため、カラコンをつけていると、本来の瞳の色と異なるためNGとなります。また、黒目を大きくするようなタイプのコンタクトレンズを使用していてもNGになります。

歯を出した満面の笑顔で写っている

パスポート写真は無表情または自然な微笑みが求められます。そのため、大きく口を開けて笑っている写真はNGになるほか、口を閉じていても口角の上がり具合など実際の容姿からの変化が大きいとNGになります。

前髪や顔周りの髪の毛が顔にかかっている

顔の全体がはっきりと見えることが必要です。前髪や目にかかっていたり、耳が隠れていることもNGになります。

出典:外務省事務局旅券課

【ファイル関連】パスポート写真のよくあるNG例

パスポート写真では写り方以外にも、サイズやそもそもの前提条件における規格もあります。よくある2つのNG例を解説しますので、チェックしておきましょう。

指定サイズが違う

パスポート写真のサイズは45mm x 35mmです。そして、顔のサイズ(額の上端から顎の下端までの長さ)は、写真上で31mmから36mmとすることが推奨されています。顔が写真の中心に位置し、かつ十分に大きく映るように指定されています。

加工修正しすぎて本人確認ができない

写真を加工修正する際は十分な注意が必要です。あまりにも明確な修正があると、本人確認が困難とされ、NGになります。

出典:外務省事務局旅券課

センターで断られないパスポート写真を撮るなら写真館での撮影がおすすめ

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パスポート写真が通らなかった際のまとめ

パスポート写真は一見シンプルに見えますが、詳しく解説してきたように多くの規格に適合させる必要があります。
これに合わせて自分で写真を撮影しようとしても、厳しい規格に合わせるのは大変な作業です。

証明写真ボックスでは写真内の顔のサイズ、光の写り込みや顔の向きなど、微妙な調整が難しくなります。そのため、写真館でプロのカメラマンに撮影してもらうことを推奨します。申請手続きをスムーズに行うために、自信を持ってパスポート写真を提出できるようにしましょう。

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